おはようございます。
日本の指数(日経225 or TOPIX)に投資せずに国際分散投資をする場合、MSCI ACWI(日本除く)の指数に連動した商品を選んで購入することになると思います。
その代表的な投資信託は、「野村つみたて外国株投信」と「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」になると思います。
1.野村つみたて外国投信とeMAXIS Slimシリーズの比較
「野村つみたて外国株投信」は、日本を除いた全世界の株式に低コストで分散して投資できる良い商品です。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017」でも4位に入っており、投資家の期待も大きかったと思います。
その後、eMAXIS Slimシリーズが同じく、MSCI ACWI(日本除く)に連動する商品を出しました。これらの2つの商品は、様々なブログ/サイトで比較検討されています。
以下に信託報酬と現在の純資産額を簡単に載せます。
設定日 | 信託報酬 | 純資産額 (2018/6/18時点) | |
野村つみたて外国投信 | 2017/10/2 | 0.2052% | 22.88億円 |
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) | 2018/3/19 | 0.15336% |
10.89億円 |
2.「野村つみたて外国株投信」の不利な点
上記の表を見ると、どちらも順調に資産額を伸ばしていると思います。eMAXIS Slim全世界(日本除く)が登場した際、多くの人は、以下の点で 「野村つみたて外国株投信」が不利であると考えていました。
- 信託報酬がeMAXIS Slimよりも高い。
- 「積立てでの購入」しかできず、スポット購入ができない。
- 販路が少ない。
しかし、野村つみたて外国株投信は、少しずつですが、着実に純資産額は増えていきそうです。
3.純資産額が増えていく理由
第1の理由ですが、それは、野村証券のつみたてNISAの商品ラインナップにあります。野村証券において、「つみたてNISA」の取り扱い商品は、以下の6本のみです。
したがって、野村証券でつみたてNISAを申し込み、日本以外の外国株に分散投資する場合、「野村つみたて外国株投信」しか選択できません。そもそも他の投資信託(例えば、eMAXIS Slimシリーズ)と競争する必要がありません。
- 野村つみたて日本株投信
- 野村つみたて外国株投信
- 野村6資産均等バランス
- つみたて8資産均等バランス
- ひふみプラス
- コモンズ30ファンド
以上のように、「選択肢を排除し」、そして、「積立てしかできない」という縛りのおかげで、「野村つみたて外国株投信」は少しずつですが、着実に純資産額が増えていきます。以前の記事にしましたが、野村証券において、積立設定積立契約件数(2018年5月1日~2018年5月31日)のランキングで「野村つみたて外国株投信」は2位でした。
「野村つみたて外国株投信」は、SBI証券や楽天証券等の他の証券会社でも販売しています。野村は、これらの証券会社では、eMAXIS Slimシリーズや他の投資信託(楽天バンガードなど)と競争しなければならず不利です。
しかし、現時点では、野村證券が一番大きいマーケット(既存口座数)を持っているので、現在の口座保有者に「つみたてNISA」の開設をアプローチしていけば、「野村つみたて外国株投信」の積立契約数は必然的に増えていきます。
以下のリンクのように、2017年時点で、野村証券の稼働口座数は日本の証券会社の中ではトップです。
また、野村証券は、新規の顧客も獲得したいと思っていると思いますが、その顧客を「投資初心者」に絞っているのだと思われます。つみたてNISAの商品数を絞っていることからも明らかです。投資初心者を取り込めば、着実に純資産が増えていくのではないでしょうか。
このブログを見に来るようなマネーリテラシーの高い方は、より多くの商品が選べる環境で、より良い商品を選ぼうとしますが、これはかなり少数派かもしれませんね。
4.将来はどうなる?
「野村つみたて外国株投信」と「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」のどちらが純資産額を今後も増加させていくかは、事前に予想されていたコスト(信託報酬)の差という単純な理由では決まらなさそうです。
日本では、他の先進国に比べて、株式などの金融資産を保有している世帯は少ないという統計もありますし、「これから投資を始める人達」がどの証券会社を選んでつみたてNISAで積立て投資を始めるかが大きく影響しそうな気もしてきました。
野村證券が、既存の顧客につみたてNISAの開設をすすめて、更に「これから投資を始める人達」をより多く取り込めば、必然的に「野村つみたて外国株投信」の純資産額が積み上がると思います。
なお、野村証券以外でも、海外分散投資の選択肢が「野村つみたて外国株投信」しかないという金融機関が存在します(例えば、みずほ証券、みずほ銀行、新生銀行)。これらの金融機関でつみたてNISAを始める人は、高い確率で「野村つみたて外国株投信」の積立てを開始すると思います。
eMAXIS Slimシリーズは、信託報酬という分かり易いメッセージで顧客に訴え続けており、Slimシリーズを販売している証券会社(楽天証券やSBI証券等)ではかなりの競争力を持っていると思います。ただ、他の投資信託と比べて選ばれる必要があります。
10年、20年と経ったときに、「最も低い信託報酬を目指すeMAXIS Slim全世界(日本除く)」と、「選択肢を排除して販売している野村つみたて外国株投信」とのどちらが純資産額を伸ばしているでしょうか?本来なら商品単体の魅力で決まってほしいですが、そう単純ではなさそうで面白いですね。
不利と言われながらも、10年、20年先に、「野村つみたて外国株投信」の方もそこそこ純資産額を積み上げている可能性もあるよなと思い、今回記事にしてみました。
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