金持ち弁理士、貧乏弁理士。

投資信託及び海外ETFによるインデックス投資により資産形成を目指します

全ての市場でアクティブファンドがインデックスに負けているわけではないらしい

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おはようございます。

私はインデックス投資を行っています。

それは、いくつかの本やサイトでアクティブファンドのほとんどが市場平均に負けているという事実を知ったからです。

今回はこれに対する反論を紹介します。 

 1.敗者のゲーム

「敗者のゲーム」(チャールズエリス著)は、インデックス投資家の中では名著と呼ばれている本です。

多くのサイトでも紹介されていますし、インデックス投資に興味を持った人がまず読む本ではないでしょうか。おすすめの本です。 

敗者のゲーム〈原著第6版〉

敗者のゲーム〈原著第6版〉

 

さて、この本の冒頭の第1章では株式ファンドとS&P500(市場平均)との比較の図が載せられています。

そして、アクティブ運用するファンドマネジャーが市場平均に負け越していることが説明されています。以下は引用です。 

年間成績では約6割のマネージャーが市場平均を下回る(図1-1)。10年では7割、20年では8割のマネージャーが市場に負けている。

引用ページ:P20-P21 

アクティブ運用するファンドマネージャーが市場平均に負けてしまう理由としては、手数料等の取引コスト分を差し引いて、市場平均を上回るのが難しいことが述べられています。

2.全ての市場でアクティブが負けているわけではない

これに対して、以下のモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの昨年のレポート「パッシブ運用について語られないこと(著者:RuchiR ShaRma、2017/8/15付)」では、以下のように記載されています。

リンク(PDF File):https://www.morganstanley.com/im/publication/insights/flash-reports/flashreport_whattheydonttellyouaoutpassiveinvesting.pdf

アクティブ・マネージャーは高い手数料を取るのに、長期的に指数をアンダーパフォームするという、今や幅広く信じられている想定は間違いです。アクティブ・マネージャーはすべての市場でアンダーパフォームするという考えは、米国市場のアクティブ・マネージャーのパフォーマンスに対する認識に基づく誤解です。

P7,「結論」の章

このレポートでは、以下の2つの市場について分析されています。

  1. グローバル(除く米国)市場
  2. 新興国市場

例えば、15年のリターンを比較すると、「グローバル(除く米国)市場」に関しては、インデックスをアウトパフォームしたアクティブファンドの割合は71%になります。

さらに、新興国市場の場合、インデックスをアウトパフォームしたアクティブファンドの割合は62%です。なお、これらの結果は2017/3/31時点での結果になります。

アクティブファンドは、インデックスファンドよりも高い手数料を控除しても、ベンチマークをアウトパフォームしてきています。 

 

上記の「敗者のゲーム」でも指摘されていますが、こういった統計データに関しては注意が必要です。この15年間でいなくなったアクティブファンドのデータが含まれていない(生存者バイアス)可能性があります。

しかし、モルガンスタンレーのレポートの集計においては、「15年間については、生存者バイアスによる結果の歪みを防ぐため、この期間(一部または全体を問わず)のデータを持つすべてのファンドを含みます。」と記載されており、このようなデータの偏りはないようです。

さて、上記のレポートはアメリカでの話です。

日本で買えるアクティブファンドで、海外(例えば、新興国)を対象としてベンチマークとなるインデックスを上回るファンドがどの程度存在するかはわかりませんが、仮にそのようなファンドが一定の割合あったとします。

そのとき、自分がアクティブファンドを買うかどうか。

仮にアクティブファンドの勝率が6割、7割だったとしても買わないです。

インデックスに勝つファンドを事前に選ぶ難しさもあるんですが、長期(20年や30年)だと、アクティブファンドのパフォーマンスが持続するかは心配です。

それに、インデックス投資の場合、連動するインデックスのリターンは確保されるという安心感があります。これは、アクティブにはないものだと思います。

インデックスに投資している人が持っているこの安心感みたいなものを上回るほどの魅力ってなかなかないように感じます。

私の場合は、モルガンスタンレーのレポートを見てもやはりインデックス投資を続けていきます。

 

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