おはようございます。
昨年からMSCIの指数に中国A株が組み入れられていました。
今回、中国A株の比率に関するニュースを取り上げます。
1.そもそも、中国A株とは
中国A株(以下、A株)の正式名称は人民元普通株券です。
A株は、中国国内で上場され、中国の国内投資家専用の市場となっています。
なお、基本的には中国国内投資家専用となっていますが、QFII(適格国外機関投資家制度)で認可された国外の機関投資家は取引することができます。
A株は、上海証券取引所と深セン証券取引所の2つの取引所に上場しています。
上海証券取引所に上場しているA株は上海A株、深圳証券取引所に上場しているA株は深圳A株(深センA株)と通称されています。
2.中国A株のウェートを拡大へ
MSCIは、中国A株の割合を現行の0.75%から3.3%に段階的に拡大していくと発表しました。
UBSの予測では、指数におけるウェイトに拡大により、125億ドルほどの資金が中国に流入するとのことです。
大きな買い圧力になっていくと思われます。
www.bloomberg.co.jp
さて、中国A株のウェートは3.3%と、それほど大きくありません。
したがって、中国A株の組み入れやウェートの拡大は現時点ではそれほど大きな影響はないと思われるかもしれません。
しかし、将来的には重要であると思います。
ここでは、新興国の株式市場における時価総額を考慮したときの比率について説明します。
以下のMSCIのサイトのブログを参考に筆者によりグラフを作成しました。
現時点では組み入れ比率は低いものの、実際の中国A株の時価総額を考慮すると、構成国比率は以下のようになるそうです。
中国の比率が全体の40%を超える割合となり、かなり中国に偏った形となります。
このような比率には、将来なる可能性もあるし、ならない可能性もあります。
ただ、MSCIエマージング指数に連動する商品に投資している場合、このように中国への集中的な投資になる可能性があることは憶えておいてよいと思います。
3.新興国株式のインデックスファンドについて
MSCIの新興国株式インデックスに連動する投資信託を購入している人も多いと思います。私も、eMAXIS Slim 新興国株インデックスを積み立てています。
これらに投資している人は、今後、中国の割合が強まる、即ち、新興国内での分散性がやや損なわれることは考えておいた方がよいでしょう。
ただ、中国は今後も大きく成長を続けていくというストーリーを描いている人によっては良いと思います。
中国の成長をより取り込める可能性があるという見方もあります。
皆さまの参考になれば。
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